第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会　香川県代表決定戦　決勝

対戦相手は同じ四国リーグに所属するアルヴェリオ高松。
天気は晴れ、気温19度。絶好のコンディション。
通いなれたこの生島メインという名のスタジアムにこの日ばかりは違う空気が流れる。スタンドに設置された放送席。何台も並ぶテレビカメラ。生中継の為にたくさんの方が朝早くから対応し会場には大勢の大会関係者が集う。そして駆けつけて頂いたたくさんのサポーター様に激励の声を掛けて頂きスタジアムの雰囲気を作ってくれる。このいつもと違う特別な空気感。素直に言うとこの決勝戦という雰囲気が大好きである。
多度津FCは前節と同じスターティングメンバー。
14時、天皇杯アンセムが流れる中選手入場。決勝戦のエスコートキッズは城北サッカー少年団。
14時5分アルヴェリオ高松のキックオフで試合開始。
序盤は落ち着いた展開で動き始めるが局面は激しい。当たり前だがどちらもやはり気持ちは入っている。
最初に決定的なチャンスを作ったのは多度津。前半18分、左サイドタッチライン際から10三原が大きくクロスを上げ中に飛び込んできた32田栗がオーバーヘッドで狙いヒットしなかったがゴール前にこぼれたボールに8大山がフリーでシュートを放つがクロスバーの上。絶好のチャンスを逃す。
アルヴェリオもチャンスが訪れる。22分のCK。中に入れたボールに24三木が弾いたところに相手選手がこちらもオーバーヘッド。ボールはわずかにそれ肝を冷やす。
試合が動く。前半28分。右サイドから中にドリブルで切り込んできたアルヴェリオ7竹谷にゴールを決められる。先制点はアルヴェリオ高松【0-1】
更に試合は動く。37分、中盤でボールを奪われアルヴェリオのカウンター。ゴール前に侵入してきたアルヴェリオ28濱田がディフェンスをかわしシュート、ゴール右隅に流れ込む。【0-2】
多度津はボールを前に運ぶがうまく連携が取れない。
前半はこのまま終了。
HT、予想していない展開に気落ちするがもうやるしかない。後半に向け大胆にポジション変更を決断をする。
5大島に代え16佐藤大地を投入、佐藤は右サイドハーフに入り右サイドだった10三原が中央に、中央の8大山がボランチ、ボランチの4黒田が左サイドバックに入り4つのポジションを入れ替え後半に臨む。
後半開始。
10三原が中に入ったことにより前線のターゲットが増える。
55分多度津のCK。中に入れられたボールが16佐藤の前にこぼれ佐藤はこれをダイレクトでシュート、ボールはディフェンスにあたりクリアされるが4黒田がそれを拾う。4黒田は左サイドから躊躇なく中にアーリークロスを入れ中央の14堀金がヘディングで落とす、そこに走りこんできたのは16佐藤、佐藤がトラップしペナルティエリアに入ったところでディフェンスの足が掛かる。レフリーのホイッスルが鳴りペナルティスポットを指す。
PK獲得!!
PKのキッカーは10三原。張り詰めるスタジアムの空気。ゆっくりとした助走からゴール左隅にボールが突き刺さる。PK成功。1点返す。【1-2】
多度津の攻勢が続くがアルヴェリオも一瞬の隙を逃さない。鋭いカウンターでゴール前まで迫ってくる。
62分10三原が右サイドを突破しゴール前フリーの32田栗にラストパス、フリーの田栗がシュートを放つがキーパーがスーパーセーブ。ゴールならず。
70分多度津のCK、キッカーは萬條。田栗のヘディング更に三原が詰めるもギリギリでクリアされる。
72分、11萬條交代13清家が入る。
75分多度津5本目のCK。キッカーは10三原。三原から放たれたボールは中央8大山へ完璧に入りゴールに突き刺さる。同点に追いつく【2-2】
ここまで守備の時間が多かったアルヴェリオが攻撃に出る。カウンター、CKと連続で多度津ゴールに迫るがギリギリで凌ぐ。
後半アディショナルタイムは3分。両チームチャンスを作るがホイッスルが鳴る。同点で延長戦へ。
延長戦は10分ハーフ。
延長前半2分、中盤で16佐藤がボールを奪いカウンターのチャンス、佐藤は左サイドを駆け上がる32田栗にスルーパス。ドリブルで持ち込んだ田栗が中央の三原にラストパス、三原がダイレクトで強烈なシュートを放つがブロックされ更にこぼれたボールをもう一度三原がシュートを狙うが枠の上。
延長前半5分アルヴェリオがゴール正面25mからのFK。直接狙うが枠の上。
スコア動かず延長後半へ。
両チーム死力を尽くす。110分31関に代わり27佐治が入る。
延長後半もタイムアップ。勝負はPK戦へ。
PK戦先行はアルヴェリオ高松。アルヴェリオ一人目濱田成功。多度津一人目は三原がポストに当て失敗。アルヴェリオ二人目中村成功。多度津の二人目は大山。大山が冷静に決め成功。アルヴェリオ3人目の増田成功。多度津三人目田栗もキーパーの逆を突き成功。アルヴェリオは4人目浮田成功。多度津の4人目は佐藤。佐藤のシュートが枠を外れてここで試合終了。

前半2点先制されながら後半執念で同点に追いつき逆転も見えましたが決着付かずPK戦での敗戦となってしまいました。昨年逃したこのタイトルを奪還するという目標を持ち昨年のリーグ終了から準備してきましたがその目標は叶うことはなりませんでした。残念ではありますが結果を受け止め今後も成長できるように頑張りたいと思います。この試合、劣勢に立たされながらも逆転を信じ盛り返すことが出来たのは間違いなく応援して頂いた皆様の力だと確信しております。まだまだ未熟なチームではありますが主戦場である四国リーグが4月から始まりますのでこれからもよろしくお願い致します。本日は本当にたくさんの応援そして様々なご支援ありがとうございました。

---

---